祈りの力

2019年8月22日

祈りについて考えました。
内容、対象、方法、効果・結果です。

祈りの内容は、ご近所の平安から五穀豊穣、個人や家族などの七難即滅七福即生と正直な願い、さらには世界の平和や人類総体の幸せといったものまで様々です。 しかし何やかにやと言っても自己欲望の充足が多いようです。

そして祈りの対象は何か、というのも大事でしょう。 神や仏といった超自然的な存在への祈り。 対象が定まらない祈りもある。 超自然も様々で程度というとたいてい怒られるので言いにくいが、どのようなご存在かで祈りの効果も違う。

では祈りの方法はなにか。 心で祈る。 ただ祈るばかりで何もしないバカ、とかよく言われる方法。 手や足を使って結果を確実に出す方がたいていは正しい。 声に出して祈る。 心でいのるのと似たりよったりか。 しかし言霊という概念は日本神道の大切な内容です。
身体で祈る、という方法もある。 鎮魂とかヨーガとかです。 またどんな踊りにせよ舞い踊ることもそう。 今も昔も踊る宗教はあるのだ。 それは実は祈りであった、と言えましょう。

また方法については、仏教で顕教や密教といわれるような種類や、イスラムでもスーフィズムと呼ばれる方法、キリスト教でも秘教といわれるもの多数。 人間のやること、たどり着くことの方向性はたいてい同じだ、ということ。
また”科学的”に環境を整えて、或いは機械を使う方法もあるやもしれぬ。

そこで、ではその効果は・・・ となりますが、個人の小さな欲望充足の祈りから一触即発の国家間の戦争を回避する祈りでは、どうでしょう。 結果がなにかでて、その原因は何かという分析は案外難しい。

しかし、ここから如我是聞ですが、”正しい祈り”は原子力だ、と教えられました。 たとえが悪いかも知れませんが、極小の原子間においてあるきっかけで連続的な運動が起こると、とてつもないエネルギーが出ます。 エネルギーは正しく使えば生化育成、悪しく使えば破壊です。 基本は悪も善もなし。
方法は何にせよ、ある正しい、ここでは効果が出る方法という意味、で”祈り”を発生すると、念波が出ます。 電気的な信号(プラスアルファ)と言えましょうか。 それが連続で何事かを動かすと効果は原子力にもさもにたり、です。
例にとれば、密教です。 心に対象の仏を想い統一し、口に真言、手には手印を結びて祈りの方法の三つを同時にやる念の入れ方を採る。 そこで爆発的な効果を期待するわけです。 ただし、これも何かぴたりと決まらないと難しいようです。 またこれらの方法はムドラーと呼ばれるものに示される。 光明真言にありますように、です。

この内容を知って実際に行っている人は、日本にも世界にもおられたようでまた今もおられるようです。
わが日本国では、言霊と言ったり、真言と言ったりして、言葉の意義を発見し、これを強く押し出し、これを使います。

思い起こせば、明治天皇の御製にもあります。

”天地もうごかすばかり言の葉のまことの道をきはめてしがな”

このように、しっかりした祈りはただしくムドラによって三密(身、口、意)を清めに清めて正しく相乗させて行けば、天地の構成因子を動かすのでしょうか。
まるでソロモンの指環を手に入れたように・・・ 願わくは呪、となりませぬように、と祈るばかりです。